直立不動のピース写真から卒業。帽子を使って風景に溶け込めた私の試行錯誤

カメラを趣味にしていると、自分は撮る側なのに、いざ撮られる側になると何をしていいのか分からなくなることがあります。

私も家族から「たまにはお父さんも撮ってあげるよ!」とカメラを向けられたとき、ポーズが思い浮かばず、その場で固まってしまいました。

気付けばスマートフォンのアルバムには家族の写真ばかりで、自分の姿が写った写真はほとんどありません。だからこそ久しぶりに撮ってもらえる機会だったのですが、レンズの前に立った瞬間、途端にどうしていいか分からなくなってしまったのです。

これもカメラを始めてしばらく経った頃の、少し照れくさくて苦い体験です。

普段、人に撮ってもらう機会が全くないため、ポージングの知識なんてゼロ。レンズをバシッと正面から向けられた瞬間、両手の置き場に困り、頭が真っ白になって自然と繰り出してしまったのが「いつものピースサイン」でした。

後から写真を見返してみると、そこには一眼レフカメラの綺麗な画質で、ガチガチに緊張して直立不動のままピースをしているダサい自分が写っていました。

「これじゃあ、いつも家族に『もっと自然な感じで!』なんて偉そうにアドバイスしているのに、説得力ゼロじゃないか……」と、液晶画面を見ながら静かにがっかりしてしまいました。

この記事は、カメラを向けられた瞬間に「ポーズが思い浮かばない」「ピースしかできなくてオシャレにならない」とレンズの前でテンパっているあなたへ向けて書いています。

実際に私が家族に撮ってもらった際、帽子を使った小さな動きを取り入れたことで、直立不動の記念写真から風景に溶け込む自然な一枚へ変化しました。

そのときに気付いた、撮られる側が気楽になれる考え方をお話しします。

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家族にカメラを渡す前にオートモードへ切り替えた

人に自分の写真を撮ってもらうとき、カメラ初心者が絶対にやってはいけない無駄な行動があります。それは、カメラに詳しくない家族や友人に「Mモードのまま渡して、設定を説明しようとすること」です。

暗い夜の撮影なら話は別ですが、日中の屋外であれば、余計な説明で撮影現場を気まずくさせるのは時間の無駄でした。

実際に私も最初は設定を説明しようとしましたが、相手も困ってしまい、撮影前から変な空気になってしまったことがあります。それ以来、自分の写真を撮ってもらうときはオートモードに切り替え、「このボタンを押すだけで大丈夫」と伝えるようになりました。

私の場合は、カメラを預ける前にまず自分でオートのままパシャリと1枚「試し撮り」をしてみます。これは以前、設定を確認しないまま渡してしまい、帰宅後に思ったより暗い写真ばかりでがっかりした経験があったからです。

液晶モニターを見て、明るさや色味がまぁまぁ綺麗に出ていることを確認したら、そのままの状態で「あとはこのボタンを押すだけでいいよ」と優しく渡します。

相手に設定の負担をいっさいかけない引き算の準備をしておくことで、撮る側も気楽になります。実際、この方法にしてからは「どこを押せばいいの?」と撮影前に手が止まることがなくなり、家族との会話を続けながら自然な流れで撮影を始められるようになりました。

背中を向けて帽子を押さえたら自然な写真になった

カメラをオートにして渡したら、あとは自分の「立ち振る舞い」をほんの少しだけ変える番です。この日、私はお気に入りの帽子を被って出かけていました。ポーズを考えれば考えるほど体が固まってしまったため、何か自然に手を置けるものはないかと周囲を見回した結果、帽子を使ってみることにしたのです。

私がその場でやったことは、正面を向くのをやめて帽子に手を添えただけでした。

まず、カメラに向かってバシッと正面を向くのをやめ、あえてカメラに背を向けるようにして立ちました。正面を向くと顔の表情ばかり気になって緊張してしまうからです。

そして、ただ突っ立っているのではなく、片方の手でポンと帽子の上を優しく押さえてみました。手の置き場に困らなくなるだけでも、不思議と体の力が抜けていったのを覚えています。

さらに、これまでの記事でも登場した「バリアングルモニター」の強みを活かしました。家族にモニターを開いてもらい、「この画面を見ながら撮ってみて」とお願いし、カメラを少し高い位置から構えてもらいました。

自分でも画面を確認しながら立ち位置を調整できたため、安心して撮影に臨むことができました。

レンズを直視してキメ顔を作るプレッシャーから自分を解放し、ただ帽子を押さえて背中を向ける。そんな小さな工夫で、シャッターが切られました。

帽子に手を添えただけで風景に溶け込む写真になった

撮影が終わり、ドキドキしながらカメラの液晶モニターを覗き込みました。正直なところ、今回もいつもの直立不動の写真だろうと思っていたのですが、そこに映っていた自分の姿を見て思わず足を止めてしまいました。

いつものガチガチの直立不動ピースの写真とは違い、体の向きや手の動きが入ったことで不自然な緊張感が薄れ、自分でも見返しやすい一枚になっていたからです。

上からのアングルで撮影してもらったおかげで、目線の高さから奥へと広がる公園の景色に奥行きが生まれていました。

さらに、帽子に手を添えた姿勢のおかげで、ただ立っているだけの記念写真ではなく、歩き出す直前の一瞬を切り取ったような雰囲気が出ていたのです。自分でも「本当に同じ日に撮った写真なのか」と思うほど印象が違って見えました。

いつもは撮るばかりで「自分の写真なんてどうでもいい」と思っていましたが、この一枚を見て考えが少し変わりました。撮られることが苦手でも、無理にポーズを作らなくていい方法があると分かったことで、次に家族からカメラを向けられても前ほど身構えずに済みそうだと感じたのです。

過去の自分へ。ピースの代わりに小さな動きを足そう

もし、カメラの前で「ピース以外に何があるんだ!」と冷や汗をかきながら固まっていたあの日の自分に声をかけるなら、こう伝えます。

「正面からカメラを睨みつけて、完璧なキメ顔を作ろうと欲張らなくていいんだよ。撮られる側の照れをなくすために、無理に笑顔を作るのもやめなさい。その代わり、帽子に手を添えたり、少しだけ体の向きを変えたりするだけで、直立不動の記念写真よりずっと自然な一枚になるんだ」と。

ただ直立不動で立つだけなら、今回のように帽子を片手で押さえてみる。私の場合は、それだけで手の置き場に困らなくなり、カメラを意識しすぎる緊張も少し和らぎました。その結果、風景の中に自然に立っているような写真を残すことができたのです。

そんな「ほんの少しの動作」を意識したことで、私の写真はいつもの直立不動の記念写真とは違う印象になりました。無理にポーズを考えなくても、風景の中で自然に写る方法はあるのだと実感できたのです。

撮影後に写真を見返してみると、これまでの自分の写真とは明らかに印象が違っていました。家族に撮ってもらうこと自体が少し苦手だった私ですが、この一枚のおかげで「また撮ってもらってもいいかな」と思えるようになりました。

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