家族旅行で一眼レフを持ち出したものの、「設定を考えている時間がない」「家族を待たせてしまう」「観光客や看板ばかりが目立つ写真になる」と悩んだことはないでしょうか。
私も「せっかくの旅行だから最高の写真を残したい」と意気込んで出発しましたが、実際の旅行先は想像以上に慌ただしく、カメラの設定をじっくり考える余裕などありませんでした。
しかし、いざ現地に着いてみると、家族旅行のスケジュールというのは想像以上にタイトで慌ただしいものでした。
次に移動する時間や電車の時間を気にしながら、周囲に溢れる大勢の観光客の波に押される。そんな状況の中で、カメラ初心者の私が「瞬時に素敵な構図をひらめく」ことも「その場の天候に合わせてマニュアルで数値を設定する」ことも、物理的に絶対に不可能だったのです。
結局、その場でじっくり設定をいじる時間なんて1秒もなく、焦ってカメラ任せの「オートモード」でシャッターを切りまくるしかありませんでした。
家に帰って見返したパソコンの画面に映っていたのは、背景の派手な看板や見知らぬ観光客がこれでもかと映り込んだゴチャゴチャした写真や、ただの「はい、チーズ」で直立不動のピースサインをしている、ありきたりな記念写真ばかり。
一眼レフカメラらしいボケ味や空気感はどこにもなく、「これじゃスマートフォンの写真と何も変わらないじゃないか……」と、本当にがっかりしてしまいました。
この記事は、旅先で「カメラの設定が追いつかない」「家族を待たせてしまう」「ありきたりな記念写真しか撮れない」と悩んでいた私が、Pモードを使うという割り切りに辿り着き、限られた時間の中でも家族の自然な表情や旅先の空気感を残せるようになった体験をまとめたものです。
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旅行先で設定を諦めた私が選んだPモード
旅行中の限られた時間の中で、F値やシャッタースピード、ISO感度のすべてを完璧にコントロールしようとするのは、初心者にとってただの罠になります。
実際に私も、次の電車の時間を気にしながら観光地の通路の端で設定を触っていましたが、家族は先へ進み始めてしまい、「このままでは写真どころではない」と焦ったことがありました。
設定に手間取って家族を置き去りにしてしまっては、せっかくの旅行が台無しになってしまうからです。
「オートのままではスマホに負ける。でも、Mモードでじっくり設定している時間は1分もない」
そんな風にあわただしい旅の現場で私が辿り着いたのが、プログラムオートと呼ばれる「Pモード」を選択するという引き算の割り切りでした。
オートモードでは一眼レフを持ち歩く意味を感じられず、かといってMモードを触る時間もない。その中間として「最低限の表現だけ自分で決められる方法はないか」と考えた結果、Pモードを使うようになりました。
Pモードは、カメラが環境に合わせて基本的な明るさを自動で決めてくれつつも、背景のボケ具合を少し変えたり、ブレを抑えるために設定を微調整したりといった「表現の味付け」だけを自分の手で行える、非常に便利な半オート機能です。
難しい計算はすべてカメラの機械に任せてしまい、自分は「目の前の家族をどう切り取るか」だけに集中する。これなら、家族を歩きながら待たせることもなく、サッと構えて瞬時にシャッターを切ることができます。
実際にPモードを使うようになってからは、設定画面を見ている時間よりも家族の表情を見る時間の方が増え、「今撮りたい」と思った瞬間を逃しにくくなりました。
温泉地で観光客を目立たなくできたPモード
このPモードの恩恵を最も実感したのは、家族で有名な温泉地へ旅行に出かけたときのことでした。
みんなで並んでのんびりと足湯に浸かっているとき、ふと息子の表情がとても柔らかくなっているのに気づきました。普段はカメラを向けると意識してしまうことが多かったのですが、その時は温かいお湯に気を取られて自然な表情を見せていました。
「今しか撮れない」と感じた私は、カメラをサッと構え、Pモードのダイヤルを少し回して、周りの景色が優しくボケるように調整してシャッターを切りました。
あとからその写真をプレビュー画面で確認したとき、胸がじんわりと熱くなりました。
画面の真ん中には、足湯の温かさに気持ちよさそうに目を細める息子の姿。そしてその周りには、温泉地特有の白い湯気がふんわりと立ち上っていました。撮影した場所の周囲には他の観光客や案内看板も多くありましたが、それらは主張しすぎることなく自然にボケ、視線が息子の表情へ集まる写真になっていたのです。
完璧なマニュアル設定をする時間はまったくなかった。それなのに、一眼レフカメラでしか表現できない立体感と、現地のあたたかい空気感が切り取れていました。以前の旅行では観光客や背景の情報量に埋もれた写真ばかりでしたが、この時は主役と情景の両方が自然に残っていたことを覚えています。
旅行本番で慌てないためにPモードを練習しておく
もし、観光客の波の中で「設定どうしよう」と冷や汗をかきながらカメラをいじっていたあの日の自分に声をかけるなら、こう伝えます。
「せっかくの旅行なんだから、完璧な風景と家族をすべて自分の手でコントロールしようと欲張らなくていいんだよ。私が温泉地で撮れた一番お気に入りの写真も、じっくり設定を追い込んだ一枚ではなかった。足湯に浸かる息子の自然な表情を見つけて、迷わずシャッターを切った一枚だったんだ」と。
オートモードののっぺりとした写りには満足できないけれど、M(マニュアル)モードでゆっくり設定している時間がない。そんな時は、迷わず半オートのPモードを頼りにしてください。
「背景を少しボカして主役を引き立てたい」「歩いている子供のブレを少し抑えたい」といった願いを、私自身も旅行先で抱えていました。
実際にPモードへ切り替えてからは、設定を考える時間よりも家族との時間を優先できるようになりました。旅行の本番でパニックにならないために、普段のお散歩のときからPモードでダイヤルを回す感覚を少しだけ練習しておくことをお勧めします。
楽しかった旅の余韻に浸りながら、帰りの車内でカメラの液晶を家族みんなで覗き込みました。「これ、すごくいい写真だね!」という言葉を聞いたとき、設定に悩み続けるのではなくPモードに頼るという選択は間違っていなかったのだと感じました。
重い一眼レフカメラをわざわざ旅行に持ってきて本当に良かったと、満足感とともに家路につきました。

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